医療法人社団フィーカ 関医院 - MEDISMA AIクラーク導入事例

患者満足度はクリニック経営も強化!
AI音声入力が支える“診療の質の向上“と“経営リスクの軽減“

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2025.09.30
医療法人社団フィーカ 関医院|篠田 裕美先生
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近年、電子カルテの普及が進む一方で、カルテの入力作業に意識がとられ、患者との対話が減少する課題も指摘されています。実際、診察中に医師が10秒間パソコンへ視線を向けるだけで、患者満足度が20%低下するとの調査結果も報告されています。患者体験の質の低下は、口コミや集患にも影響し、経営リスクとなり得ます。
そんな中、ゆっくり話を聞く外来診療を大切にする関医院様は、MEDISMA AIクラークの導入により、カルテ入力の負担の減少を実現されています。患者の目を見て向き合える診察スタイルを確保し、患者満足度の向上と経営リスク軽減の両立を叶えている関医院様。今回、院長の篠田裕美先生に、導入の経緯と実際の効果について伺いました。

MEDISMA AIクラーク導入前、カルテ入力にはどのような課題がありましたか?

MEDISMA AIクラーク導入前、カルテ入力にはどのような課題がありましたか?

カルテが画一的、中身が薄くなってしまう課題感

当院は在籍医師が4名で、若手からベテランまで幅広い世代の医師が在籍しています。若い先生はカルテも問題なく入力できますが、年配の先生はコピー&ペーストが中心でカルテが画一的になってしまったり、反映が不十分になるケースもありました。かくいう私自身も、前回のカルテをコピーして追記し、余裕があればアセスメントを加える程度でした。外来では時間が限られるため、処方入力だけで終わることもあり、効率は悪くないものの、カルテの中身が薄くなってしまう点が課題でした。
既に導入済みのメルプWEB問診では、患者情報が充実する良さを感じていましたので、カルテ入力でも良い方法がないか模索していました。AIの機能を色々と試す中で、カルテ入力に特化したMEDISMA AIクラークに魅力を感じ、導入を決めました。

導入後、診察に集中して、患者さんの目を見て会話できるように

現在は主に私が試行錯誤しながら、外来診療で使用している段階です。
AIクラーク導入前は、患者さんと会話しながらカルテを入力していたのが、導入後は診察そのものに集中でき、患者さんの方をしっかりと向いて話せるようになりました。
私は「ゆっくり話を聞く外来診療」を意識しているので、1人あたりの診察が10分以上かかる場合もあります。そのため、診察内容が全て要約されていると、大変有り難く感じます。
ただ、生活習慣病の方の診察で生活面を伺うような内容ですと、医学用語以外の話が雑談と認識されて、要約の対象外になってしまう場合もあります。その際は、録音データで部分的に情報を拾いながらカルテに反映させています。今後、食事面や運動面の会話についても、うまく反映してくれるようになると嬉しいですね。

診療での具体的な利用方法について教えてください

録音を意識的に残す話し方で、初診・再診どちらも効率的に利用できる

診察終盤に次回予約の話をして、会話が終わるタイミングで録音を終了します。そこからAIが要約を生成する間に、処方や確認作業を進めます。生成結果が出たらS(主観的情報)やA&P(評価・計画)の必要部分をコピーして転記しています。転記にかかる作業時間は1〜2分程度です。
診察中の会話として血圧などは読み上げますが、例えば「呼吸音:清」「心雑音なし」といった所見については、本人を目の前に言葉に出すことは少し抵抗があり、口頭で述べるようなことはあまり行っていません。採血結果の説明がO(客観的情報)に入った時は、その情報を使いますが、現状の使い方ですとO情報が少ないため、再診の方は前回のカルテをコピーして、そこにSやA&P情報を転記するような使い方が多いです。
初診の患者さんに関しては、前回のカルテが無いので、基本的には全ての要約内容をコピーして転記しています。そのため、初診の場合は診察内容をできるだけ口に出すことを心がけています。また、患者さんが退室されてから、検査項目などO情報になるような内容を録音しておくと、そちらも要約されるので後が楽になります。このように録音を意識的に残すような使い方で、初診・再診ほとんどの患者さんに対して使用できています。

診察中の話し方で気を付けていること

血圧や体重の数値など、今まではあまり口に出して伝えることはなく、計測結果の用紙を見て手入力していました。しかし現在は「血圧いくつですね、脈拍いくつで問題ないですね」といった感じで、録音に吹き込むためにあえて口に出すようにしています。「採血の異常はありませんでしたよ」と計測結果の用紙を渡すだけではなく、「ヘモグロビンの数値は〇〇で、貧血はありませんね。肝機能は〇〇で大丈夫でしたね」といった感じで口に出すと、「肝機能が〇〇で正常」とカルテに入力されて、監査の時などにも役立つなと思ってます。薬の名前についても、「この薬とこの薬でいいですよね」など薬品名で確認しているので、「何と何を処方する」というようにカルテに入力してくれます。
また、このような話し方をすることで、患者さん本人も分かりやすいですよね。特に、生活習慣病の患者さんは食事制限など大変ですが、そこを頑張ろう!と思っていただけるように「数値良くなってましたよ」と具体的にお伝えすると、モチベーションも上げてもらえるのかなと思います。他には、酸素を計測した際、カルテに「spo2」と書いてもらうために、「サチュレーション」ではなく「spo2は98パーセントです」と言った方が良かったりしますね。

要約結果の修正は1、2割程度で許容範囲内

修正の割合は全体の1〜2割程度に収まっています。実際と異なる内容がある場合は、コピー選択のチェックボックスから外して転記しないこともありますが、誤字修正や薬品名の訂正を行うくらいの修正レベルで、大きな負担ではありません。
身体所見は、医学用語が並ぶセクションでどのぐらい拾ってくれるかまだ肌感覚が掴みづらいですが、「呼吸音:清」と書いてほしいところが「肺音、心音:正」と書いてあったりします。
また、患者さんの言葉を拾う際、例えば、ご夫婦の奥様が「お父さんの薬が多くて…」といったような言い方をされていると、本来は「主人の薬」が「父の薬」になってしまうことがあるので、そういった点は修正を行っています。
薬品名は正しく出なかったり、惜しいことはよくあります。患者さんの発音や私の言い方もあるので、それはしかたがないかなと思います。今後は、よくある薬品名などはAIが覚えて入るようになってくれると嬉しいですね。

MEDISMA AIクラークの魅力、メリットについて教えてください

患者さんの満足度向上、入力時間は短縮されながらも厚みが出て充実するカルテ

やはり診察しながらカルテを入力せずに済むことは、患者さんの目を見て会話できる良さがありますね。「先生と話して元気になった」と言ってくださる患者さんも多く、しっかりと顔を向けて話せるのは、AIクラークがあるからこそだと感じています。近年「病院は先生が全然患者の方を向いてくれない」「パソコンばかり見て診察されるから嫌だ」といった患者さんの声は、常々耳にします。そのため、できるだけそのような対応はしたくないと思うと、代わりに文字にしてくれるサービスがあるのは、患者さんに向き合う姿勢への助けとして、非常に有り難いですね。
入力作業が大変だったかと言われると、そこは出来ていたとは思いますが、まるでべシュライバーの人がいるみたいな(大学病院のように)誰かと一緒にカルテを作ってるような感覚は楽かもしれません。AIが私のアセスメントを代わりに文章化してくれる部分は、本来であれば時間をかけて考えていた内容です。だからこそ、AIが出してくれた文章を見て「うん、それそれ!」とすぐにコピーできることは、カルテ作成時間の短縮になって、頭の整理にも非常に役立っています。AIクラークを使うことで、カルテの中身が厚くなってきたように感じていますね。
AIクラークの要約が出来上がるまで少々時間はかかりますが、外来は診察以外の相談や電話対応も多いです。隙間時間では別のことを対応するため、要約の待ち時間は全く問題ありません。むしろ、同時並行で色々なことが対応できるようになり、便利だと感じています。
あとは今後、在宅の往診でも上手く使えるようになるといいなと思っています。診察時間も長いので、よく喋った内容がまとまった形になってくれると、非常に良いですね。

MEDISMA AIクラークは“経営リスクの軽減“にもつながっている

カルテ入力にかける時間が短縮されて、先生がお昼休憩に行ける時間が早く確保できたり、残業が減ったような気がします。また、診察終了後すぐに次の患者さんを案内できるため、外来の捌きも早くなったような実感はあります。
また、これまで急いでる時はとにかく処方だけ入力して終わらせていたり、同じ内容をコピーするだけのカルテも多かったのですが、AIクラーク導入後は診察内容が毎回きちんと反映されるようになり、カルテの質も上がりました。カルテの正確性が増すことで、監査や振り返りにも通用する内容になり、結果的に診療の質の向上や、経営リスクの軽減につながるように思います。

MEDISMA AIクラーク導入を検討される先生にメッセージ

カルテ入力を「一から打つ」作業から「下書きを直す」作業へ変えられるのは大きな効率化です。また、内容の厚いカルテが作られるので、後から見た人も分かりやすく、結果として診療スピードも上がり、経営的な効果も実感できると思います。
当院もこれからより一層使い込むことで、色々な使い方ができそうだと感じています。
パソコンが得意な先生はもちろん、入力に負担を感じられている先生にこそおすすめです。導入すれば、患者満足度の向上や、経営改善の面でも効果を実感できると思います。

医療法人社団フィーカ 関医院について

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住所:〒323-0806 栃木県小山市中久喜5-2-1
TEL:0285-22-0285
院長:篠田 裕美先生